今、私の母方で話題の、私の小さい時の話。
祖母は、湯治に行く人でした。
私が小学生になる前、その年は赤倉山荘へ湯治へ行きました。
私は時々、祖母を訪ねて赤倉山荘へ行きました。
テントウムシがいっぱい居た記憶があります。
その記憶と一緒に、いつもテレビの大画面の前に座るおじさんの姿がありました。
昔、カラオケの映像?って、四角いテープ?カセット?の大きいものでしたよね?
いつ行ってもそのおじさんは同じカラオケの映像を見て、座って居ました。
歌うわけでもなく、黙って見ているだけなので、とても不思議でした。
おじさん、映像を指差して、私に言いました。
「あれ、おじさんだよ。おじさん本人なんだよ。」
と。
でも、私の目の前にいるおじさんは、映像のおじさんより、老けているし、
顔は青白く痩せており、返事に困った私に、その当時、流行?していた
演歌歌手の映像を見せながら、
「今はこういう歌が流行っているけど、おじさんの時代があったんだよ。
おじさん病気になって、今はこんなだけど、おじさん歌うと…」
とか、言っていた記憶があります。
それから10年は経たないくらいで、朝のワイドショー番組で
あの時おじさんが見ていた映像が流れ、おじさんが亡くなった事を知りました。
私の中では、この話のおじさんが一体、誰だったのか?を解決したくて
母に尋ねたのに、叔母さんは私が生霊とあったんだとか、普通は見えないものが見えて、
会話してしまった話だと思い、母に心配するな、おかしいって思うなって話になるわ、
母は、間違いなく、私はそのおじさんに会って、実際に会話したんだよって
いうし、だからあのおじさんは誰なんだ?って私は話を戻すのですが、
私以外、誰もそんなおじさん見てないし、会っていないって話になるのでした。
あのおじさん…
色々調べて、はっきりあの人だって私は思う人がいるのですが、
その方は…大御所の方なので、赤倉山荘になんで来ていたのか、謎なんです。
だから、叔母の強い念を感じたんじゃないのか?とか何とか系の話に
なってしまうんですよね。
私としては、夢とか、おめだの知らない世界みたいな話だとは思ってなくて、
実際会ったし、話をしたと思っているんです。
他のおじさんとは違い、私の名前も歳も聞かないで、
おじさんのことばかり話して来たので、とても印象に残っているのでした。