どうしようも出来ないところが好き。
いや、恋愛とかの話じゃなくてよ?
計算しても計算しても、
蒸し上がってお顔を拝見するまで分からない、
そして、どうしようも出来ない出来上がりが好き過ぎる。
デコレーションとか、小手先、指先であーだこーだ出来るとか、
繕えるとか、私は好みじゃない。
私が好みじゃないだけで、それが好きだって人もいる。
そして、私が好き過ぎるコトが、後でお直しが出来ないなどの
理由で、好きじゃない人がいることも知っている。
私がコツコツコツコツ、同じ仕事に取り組めるのは、
このどうしようも出来ないことを如何に自分の理想に沿うように
美しく作られるか?に挑む気持ち。これが根本にある気がしている。
中餡を練り上げることから始まる。
火取り餡をどのくらいに仕上げるのか?とか、粉の合わせ具合は?とか、
最終的な塩梅は…とか、1つ1つの細かい仕事が重なって、
この1つのお菓子を作っている。
たかがお菓子の話だけど、
これは人生とまったく同じだと思う。
少なくとも、私はそう思い、感じ、生きている。
私が想い描く最終形を目指しながら、生きる感じ。
先が分からないコトで不安に打ちのめされそうになることはない。
今ここで、右に行こうが、左に行こうが、
人は、一事が万事とも言うけれど、私は今ここでどっちかに出来ることは、
今ここで、どっちにしようがどうでも良いことだと私は思っているよ。
ここでどうにかしようとすること、
そうせざる得ないとなるのは…と考える。
人生というくくりで見たら、どっちであってもどーでも良い話だと。
どうでもよい繕いに神経を使うくらいなら、
別のことに気がつくべきだなとつくづく感じた日でした。
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